あの頃のように笑いあえたら

「喘息、もう大丈夫なのか?」

「ああ、うん、だいじょ……⁈」

ー ーええっ⁈

思わず手を止め源の方を見る。

源もプリントから手を離し、こちらを見ていた。

ニヤリと、微笑みを浮かべて。

「なっ?なんで……?」

喘息持ちなことは、学校では誰にも話していないはず。

ま、まさか……。

「……うーるちゃん」

源はしっかりと、まっすぐに私の目を見つめる。

いつもの淋しげな瞳の輝きはどこへ行ったのか。イタズラな小学生のようだ。

ああ、やっぱり。思わず机に顔を突っ伏した。

「……いつ、気づいた?」

顔を上げられない、源の顔を見ることができない。

「いつって最初から。おまえ、表紙撮ってた時」

え、あのミステリアスの?そんな前から?

なんで?