あの頃のように笑いあえたら

「オレさ、ボーリングは割と得意なワケよ。それがさ、女子に負けるとは」

いつもは穏やかな英介。よっぽど悔しかったんだろう。

「もうさ、最後は2人の戦いになってたよね。」

「ああ……」

咲苗と勝は顔を見合わせ苦笑している。

真子と英介の意外な一面。
みんなは、私がモデルの仕事をしていると知ったらどう思うだろう?

隠していたことを怒るだろうか?

意外な一面……なんて軽く受け取ってはくれないかな。

「それよりさ、源と愛㮈は何のバイトしてるの?」

咲苗が急に話題を変える、

ーードキッ!

チラリと源が私を見た気がする。

でも、こんな質問をされた時の答えは決めていた。

「私は…雑誌関係」
「雑誌?編集の手伝いとか?」
「んー、まあ…」

ウソじゃない……よね?