あの頃のように笑いあえたら

「愛㮈は細いから、ちょっと太った方がいいよ」

横から咲苗が参加してくる。

「そうだな、細すぎだよ。食え食え!」
「もー!どっちなのよ!」

「あははは!」

こんなやり取りを黙って聞いている男子2人。

穏やかにニコニコしながらの英介と、無表情でどこを見てるのか分からない源。

もはや源は聞いてるかどうかも分からないな。

「ねえ、昨日はみんなでどこ行ったの?」

私はみんなを見渡しながら聞く。

「それがさぁ、聞いてくれよ、愛㮈…」

珍しいな、英介が身を乗り出して話すなんて。

「真子、すげ〜んだよ」
「……なにが?」

「ボーリングだよ、真子180も出しやがった」

悔しそうに真子を見ながら英介が言う。

ふふ、英介もこんな顔するんだな。

「わお!180?すごい!」

真子はドヤ顔でこっちを見ている。