あの頃のように笑いあえたら

帰り支度も終わり、今日は6人揃って教室を出る。

なんだかんだ無愛想だけど、こういう集まりや、やらなきゃいけない仕事にはちゃんと参加するんだな。

前を歩く、長身の源を見つめる。

あの、昨日の優しい源が本当の源なの?

私じゃなくて、源の方がミステリアスだよ。

みんなでワイワイ話しをしながら、学校がある駅前にあるカフェに入る。

これでも一応モデルの端くれとして、体型を気にしてなるべくカロリーの高いものは控えるようにしている。

でも、やっぱり甘い物好きだし。

たまにはいいよね。

「私、イチゴワッフルとミルクティー!」

「おまえ、それは太るぞ」

私の注文を聞いた勝が茶化す。

「勝に言われたくない…」

「は?オレは太っちょじゃなくて、ガタイがいいの!」

「そりゃ、ラグビーだもんね」

他愛ない話しが、こんなにも楽しい。

ああ、やっぱり私は愛㮈なんだと思える瞬間だ。

こんな仲間ができるなんて……。