あの頃のように笑いあえたら

「……え?源、もしかして知ってた?」

相変わらず鋭い咲苗が驚いている。

「うん。オレのバイト、カメラのアシスタントって言ったろ?この雑誌のカメラマンだもん」

いつものように、自然にさらりと。

源のこういう自然なところが、好きだ。

「は?なんか、もうついていけねぇ」
「へぇ、すごい偶然だな」

男子たちには、イマイチ想像しにくいのだろう、目を白黒させてばかりだ。

「じゃ、源はモデルの愛㮈も見てるってこと?」
「どんな感じ?」

女子2人は遠慮なく、まくし立てる。
もう、この際何でも聞いて。ううん、全部知ってもらいたい。

「え?まあ見た目は化粧もしてるし、違うけど……別にこのまんまだよ」

ーーあの時と、同じ。

大森さんに聞かれた時と同じように。
やっぱり源はそう答えてくれた。

「はは、そりゃそうか」

そして、聞いている方も当たり前のようにさらりと受け流す。

やっぱり『いとな』と『うる』にこだわっていたのは、私だけ、なのかな。