司教様に写真のことを聞きたいと思った。

けれど、きっと聞くべきじゃないんだろうな。
もし、あの写真が本当に黒姫なら確実に機密文書だろうから。

誰かが法を侵して撮った写真ということになる。


たとえ、黒姫でなくても1週間後には死んでいなくてはいけないはずだし、たとえ1週の間に撮られたとしても国家反逆の罪人を写真に残すことは許されない、となっているはずだ。


なにか、もっと知りたい。


ラプラムル王室のことがうっすら気になるから来たのに余計に沼にはまってしまった気分だわ。


けれどこれ以上のものを得られない。


諦めて私は図書室を出て、司教様にお礼をしたのちに教会をあとにした。