三人のブーイングを背中で聞きながら母屋に向かう。


私がまだ保育園に通っているころに、俊ちゃんはこの街に来た。


当時、俊ちゃんは小学2年生で両親の離婚を機に父方の祖母である初子ばあちゃんの家に引き取られた。


その初子ばあちゃんの家が、うちのお隣さんで小さいころはよく一緒にやんちゃをしてた仲。


だから俊ちゃんは、お兄ちゃんのような、時には弟のような存在で結婚なんてとても考えられない。


まあ確かに結婚相手にはいいかもな。


なんて、おにぎりを握りながら考える。


中身は俊ちゃんの好きなおかかと梅干しだ。


ついでに、つまみ食いして私の昼ごはんも済ませちゃおう。