結局、私は何も言い返す事もせず森を出た。


" もう黄昏時だ。
人間はお帰りの時間だよ〜? "

" じゃあね、なっきむしちゃん♪ "


冷たかったのに、
最後はヘラヘラして私を見送った天狗。


『なんなのよ…。』


幾ら考えても何も思い付かない。

天狗が何をしたいのか、
どうしてあんな態度を取ったのか。

変な奴だとは思ってたけど。


『しかも〈殺す事だって簡単〉だって?
はぁ?マジ意味分かんないですけど。

なんで、私は大人しく帰ってんの!?』


段々腹が立ってきた。