力を入れようとした瞬間、


ギュッ!


〈ッ!!〉


赤子がオレの指を握った。


その小さい手は思いの外力強く、暖かい。


〈殺されそうになってんのに笑ってんのかヨ。〉


ポタッ…


"人間なんかのどこがいーんだヨ!"


"天狗よ、お前にもいつか分かるだろう。
人の可愛さが。"


〈なぁ…もう少し生きてみるカイ?〉


こんな気持ち、分かりたくもなかったヨ…。