天狗に愛されて



パキッ…!


なんの音?
それに…この冷気。


「母様…?一体何を!!」


「陰陽を分け、理を捨てよ…。」


聞いた事もない呪文。
見た事もない陣。


ドクン…


知らない筈なのに私はこの場面を知っている。


「この術を使えば…。
けれど、お前を愛しているのは他…にも……。」


目の前で血を流し、
倒れる姿が頭に浮かぶ映像とダブる。


『「母様ぁーーーー!!!!」』


パキンッ!!


そうだ…私は母様に封印された。