何…この人……怖い。


「当主…様……どぉしてですか…?」


「私はただ、強い妖気を感じる方向に
矢を射っただけ。

確認するとどうでしょう。
見覚えのある者が妖に変貌している。」


キリリ…


弦を引き、弓がしなる。


「祓い屋から妖を生み出すなど、
汚点は消し去らねば。」


無情にも矢は放たれ、私は強く瞼を閉じた。