天狗に愛されて



『混じってるって何が…?』


〈いや…そうか、そなたが。〉


何が言いたいのか分からなくて混乱する。


〈それで、君は穴を開いて
この世を終わらせたいのカイ?〉


〈いや…気が変わった。〉


神様が私の顔をジッと見つめる。


『……?』


〈不浄の身となった我だが、
少しは役に立つ事があるかもしれん。〉


『ちょっ!透けてる!?』


どうして?
塞の陣は発動しなかった筈なのに!!


〈案ずるな…元の姿に戻るだけだ。〉


カシャン…!


神様が立っていた場所に小さな丸い鏡が落ちた。