「ゴールデンウィークの予定は?」

透に向かって伊都は尋ねた。
普段すれ違ってるから、
休みのうちに何とかしようと思う。

「とりあえず、4月中は夕方まで部活。5月に入ったらどこか出掛けよう」

「うん。1日は弟達と出かけるつもりでいるから…」

給料日はまだ先だった。
毎日出かけると、お金どのくらいかかるだろう。

そのお金があれば、弟達を遊園地に連れて行きたい。
そんな気持ちがため息になって現れる。

「あんまり、うれしくないのか?」

「そんなことないよ。透は?どこに行こうと思ってる?」


「伊都の行きたいところ」
気を使ってなのか、透も遠慮がちに答える。