「そんなことより、体が熱いです。体を冷やすものと、体温計、薬はありますか?」

「話を聞いてなかったのか?」

すぐに出て行かないと、最後まで行ってしまう。
体を冷やすものよりも、一日中、直接肌を触れ合わせていたい。


「病気をしている人は、わがままになったり、普段と違う事を言います。理貴さんのお相手は、体が元気になってからいたします」


「君は何を言ってるんだ?俺のこと怖くないの?」


「ちっとも。うちの弟の方がもう少し、聞き分けがいいです。体をちゃんとなおしてください」

「わかった。もう少しここにいて。わがまま聞いてくれるんだろ?」

「はい」理貴の体が完全に、覆いかぶさってきた。体がひどく熱い。彼は、伊都胸の上で、ぐったりとしている。

いくら細身でも、男性の体はずっしりと重い。