今日は、メンバーの誰も会社に来ないから、家でゆっくりするといい、と理貴が言ったので、伊都はまっすぐ家に帰った。


久しぶりに、弟達と食事を作り、三人で話をしよう。

父さんの話では、弟達は、いつも二人で家事をやってがんばってると言っていた。

食材を買って帰り、夕食の準備をして待つ。夕方になって、陸が帰って来た。

伊都は、受験前にも塾には行かなかったけど、陸はちゃんと勉強すれば、まだまだ伸びるんじゃないか。独学であれだけできるのだから。

「伊都、今日は、仕事じゃないの?」
伊都の姿を見て、陸がいう。

「今日は、休みなの。あれ?海は?」

「さあ。知らない」