だから昔からブラックチョコレートは食べれない



放課後になった。


…………頑張れ私。

ぎゅっと拳を握った。

帰りのロングホームルームが終わった瞬間私は君を呼んだ。



心臓がドクドクいってる。身体中が波打ってるように感じて顔が熱い。

私は今どんな表情をしてるのかな?



近くの外階段に行き、私は彼の正面に向き合った。





『これ、チョコ。』

私は紙袋を渡した。


『ありがとう! 佐々木ずっと来ないからバレンタインもらえないと思ってたー。』

彼はニコニコしながら受け取ってくれた。

もうこの笑顔を見るのは本当に最後だね。



『それ、本命だから。』

……言った。


『……え?』

困った顔をする君。 想像ついてたよ。
困らせてごめんね。

でもこれで私も諦めるから。


『私がただ渡したかっただけだから。』


涙が出そうなのをぐっとこらえた。
声が震える。


もう、君の顔が見れない。


『……ありがとう』

君も少し震えた声で言う。


『ごめん。彼女いるの知ってるのに好きになっちゃって。 でもこのままずるずる好きでいるの辛いから 今日で区切りつけたくて。』

もう涙を止められなかった。

頬を涙が伝った。
とめどなく流れた。

2月の冷たい風が涙に触れる度にひやりとしたけれど熱くなった顔を冷やすのには丁度良い。



『……佐々木 今まで気づかなくてごめん。』

『謝らないでよ、これからも友達でいてね?』

『うん』

『じゃあ、私帰るから』

そう言い残して私は下駄箱に向かった。


……終わった。

長かったけど短かったかな?

辛いことも多かったけど それ以上に嬉しいこともあった。毎日ドキドキしてて本当に楽しかった。






君に出会えて本当に良かった。