ずだーーーーーんっ、、、





激しい音を立てその男は床に叩きつけられていた。

「あ、、あたし、、やったの?」

「ああ、脇も締まってた、上出来だ。」
顔をあげる。一花をみると、口角が上がっている。あたしはその時になってやっと、へなへなと床に座り込んだ。やった、、、んだ。。。。

恐怖がぶわっと沸き上がる。
腰が抜けて動けない、、


一花はそのまま床に倒れた犯人に近寄った。
取り押える、わけではなかった。

え?


「次郎、どうだ?いい投げだっただろう?」

「痛っ、、まさか、、彼女が?いてて、、てっきり俺らのことを偵察に来たヤツだと思って。」

え?

三田も六車も倒れた男と顔見知りのようだ。
知らないのは、、自分だけ?


「どういう、、こと?」

「よくやった。怖くなかったか?」

一花の声に反応するように、頭に置かれた手に反応したように、涙腺が決壊したのか、涙がどっと溢れてきた。

「七花、こいつは仲間の次郎だ。おまえが味方と分からなかったんだ。許してやってくれ。」
「いてて、、ごめんね、君が七花だとは知らなくて。それで、、。」
起き上がった男はしゅんとした顔であたしに向き直った。
あたしは全身から力が抜けていくのを感じた。涙が溢れてしょうがない。

頭に載せられた手にそっと引き寄せられた。