「先代を救い出すために私たちは動いています。忍者といっても昔の、一般に想像されるような技などは私たちは使いません。時代が変わっていますから、私たちも。」

確かに、そういう六車さんは他の2人に比べると細身に見える。

「忍者って、、覆面で、、跳んだりとか、、」

「不審者ですぐ捕まっちゃうんじゃない?」
「偏見だな。」

「ぁ、、そう。。なんだ、、。」


「あなたは既に頭首から仲間に加わるよう言われています。選択肢はありません。」

その時気がついた。
周りはしっかり囲まれていた。
入り口も遠い。

でも、、

おじいちゃまとおばあちゃま、うちの家の話なのに、孫のあたしが逃げることなんて、、

ありえない。
知ってしまったんだから。



あたしは六車さんに向かった。
ふぅ、と大きく息を吐き出した。

「どうしたらおじいちゃまに会えるの?
救い出すって、どこかに捉えられてるってこと?あたしはどうしたらいいの?」
くすっと六車さんが微笑むのがわかった。
「やはり頭首とよく似ていますね。」

ぐっと肩に重みを感じた。
この方向は、、また、、

嫌な予感に重くなった肩のほうをみると、、やっぱり。
一花だった。