君以外いらない







「笹木さん」








そう言って吉田君は椅子に座る。









変な汗が未だに出ている私は反応がきっとおかしいだろう。








「…は、い…」









楽しいはずの学校生活が…







楽しみだったはずの新学期が…











まさかこんな事になるなんて…










それに吉田君が同じ高校にいたなんて全く知らなかったし…










「笹木さんて彼氏とかいるの?」










吉田君はなんだか急に意味のわからない事を質問してきた。












しょっぱなそんな質問…?







いや…初対面ではないからあれだけど…














「…いません…。」












なんだろう…?