「や…だ……離して吉田君っ…」
両方の手首をがっちりと掴まれてしまった私は身動きができない。
「こうでもしないと…
話し聞いてくれないでしょ」
少し吉田君は怒ったようにそう言う。
…思えば吉田君が私に対して怒るなんて……
初めてかもしれない…。
「俺が迷惑だとか言ったのは笹木さんの対してじゃない」
至近距離で吉田君は話し出す。
こんな状況でさえドキドキしてしまう自分が嫌だ。
私に対してじゃなかったら…
なんだっていうの………
「はあ…?こんな好きなわけねーじゃん」
ボソッと吉田君が、呟いた言葉。
その言葉を聞いて私は驚く。
「小学生の時俺が言ったこの言葉。
笹木さんは覚えてる…?」

