俺は深呼吸をして息を整える。
笹木さんの手首は掴んだけれど、背を向ける笹木さんの表情はまだわからない。
「っ……なんで、逃げるの?
それに荷物も置いて帰っちゃうし…」
俺が笹木さんに話しかけても返事が帰ってこない。
俺……なんかした………?
「笹木さん……?」
名前を呼んだ時笹木さんの体が動いたかと思えばバッ!と腕を振り払われた。
な……んだよ……
全く理解できない俺はこの状況についていけない。
「…たしのこと……」
そう思えば笹木さんが喋り出す。
「…私のこと迷惑……なんでしょ…う…??」
グスッと鼻を啜る音。
詰まりながら話す笹木さん。
もしかして…泣いてる……?
それに迷惑って………

