君以外いらない








俺の声が聞こえたのかゆっくりとこっちを向く。







笹木さんの表情は見えない。







見えないけど、俺は笹木さんだとわかってホッとした。








のも束の間…








何故か笹木さんも走り出す。









「!?」









なんで笹木さんまで走るんだよ…っ…







俺は必死で笹木さんを追いかける。








どんどん近くなる距離。









笹木さんはそれでも止まろうとはしてくれない。








「笹木さん…っ!」








俺の声聞こえてるはずだよな…?







どうして逃げるのかが全くわからない。











「っ…待って…」















必死に追いかけた結果、俺は笹木さんの手首を掴むことに成功した。