こくん、こくん、頭が勝手に反応していた。

まるで自問自答してるみたいに。


頭上で笑い声が響いたけど、今はそれはどうだもよかった。


「降ろして、あたしを今の人のところに連れてって!」

「それはできない。もう始まるところだ。見てみな。」



身体になぶりつけていた風が穏やかになると、
だいぶ上空に来ていることがわかった。

さっきの少年、あの人の姿が点のように小さい。

見ろ、と言われたほうは。。

点のようなあの人と、その周りの点たちと対峙するようにゆっくり距離を詰めてくる塊が見えた。
まばゆいばかりに神々しい光に包まれていた。

「光の軍団、、」

「そんな名前で呼ぶから、

俺たちはまるで反対ってことになるんだな。」



上を初めて見た。

大きな翼を広げた有翼種、あたしと変わらないくらいの子も周りを飛んでいた。