晩飯を食べ終わった人達が帰ってきた。






ご飯を食べるときも山中がはげましていたようで、皆、少し表情がゆるめられていた。


















「じゃあ皆、今日はもう寝よっ。ゆっくり休んだほうがいいよ」


















山中がそう言うと、皆は布団等を用意して、ぐっすりと眠りについた。















布団なんてどこにあったのだろうか。









山中は皆が寝たのを確認すると、乱同と森中の目の前に、皆と同じ布団を置いた。












乱同はあいかわらずにらんでいたが、森中はさっきのことですっかりおびえて、おとなしくなっていた。









山中は僕にも布団をくれた。


















「これ、食堂の所にあったの。


よかったらつかって」


















「あ、ありがと」


















乱同とずいぶん話したから解決していたと思っていたコミュ障。







まだ治ってなかったようで、ぎこちない話し方になってしまった。


















「ほんとにご飯いらないの?」


















山中が聞いてくる。





僕はうなずいた。


















「できれば食べてほしいんだけど‥‥‥‥ダメかな?」


















いっけんこういう人を見ると、すごくいい人だと思う。





でも、僕はそんな人の心を見て、いい思いをしたことはない。









誰も、闇を抱えているものだ、





僕は山中の本心を見てみた。