その瞬間、イスから鉄製のベルトのようなものがでてきて、乱同と奥田を固定した。



「な、なんだよこれ、


おい!はずせ!はずせよ!!」



あせる乱同とは全くをもって違い、奥田はとても静かに落ち着いた様子でいた。




「これで……………………もう、逃げられないのか」




そう寂しそうに、自分の人生を悔やむように奥田は言った。



その目には今にもこぼれ落ちそうな大粒の涙がうっすらと浮かび上がっていた。



やがてその水滴は奥田の、彼の頬をつたい、ゆっくりと木製の教室の床に落ちた。





「あ、あれ?なに泣いてんだよ。何で泣くんだよ俺…………………………」





必死でこぼれ落ちようとする数々の涙を止めようとするが、もう間に合わない。


一度、一滴でもこぼれてしまえば“それ”はもう、



さっきまで堪えられていたのが嘘だったかのように次々とこぼれ落ちていく。






「あれ?あれ?何でだ?止まらねぇよ、これ。


あ、はは。ははは。


どうやって止めんだっけ、これ。



あはは。はは」






やはりだ。


どんな人間でも共通してある感情。



誰だって同じものだ。



そう、誰であっても。





「い……やだ。これ、死ぬかもしれねぇんだろ?


それに何なんだよこのイスにある穴!


嫌だよ、死にたくないよぉ……………………」






乱同もすっかり気が動転している。




死ぬのが怖くないやつなんていないのだ。




その恐怖をさらに引き出すようにイスには所々に穴があいている。



この穴は何のためなのか。



そう考えるとさらに恐ろしくなってくるのだ。





そんな二人をあざ笑うかのように突如、機械から機械独特の声で音がした。



〔これよりゲームを開始します。30分以内に押すスイッチを選んでください。




ジャンケンスタートです〕





最悪のゲームの初戦が始まった。













ジャンケンタイムでーーーーーす(*^^*)






最初はグーーーーー!✊






ジャーンケーン












































グーーーーー!✊
前回と同じ手にしてみました!
では、今回もありがとうございましたーm(__)m