ヒソヒソ

あぁ〜、また言ってるよ。
よく飽きないね。



私は、茜音たちに出会ってから変わった。

何をされても、何を言われても平気になった。




キーンコーンカーンコーン



「えー、これから文化祭の係などを決める。皆で話し合って決めろよー。」

先生はそれだけ言って教室を出た。

サボりかな?

屋上行こうかなぁ〜。

なんて考えていると、

「ねぇ、皆~。実行委員は片岡さんでいいんじゃない?てか、ほとんど片岡さんに任せて私たちは遊ぼうよ~!」

「いいね~!それ!」


すると、

「ねぇ、片岡さんに全部任せていいの?」

いい子ぶっちゃって、バカみたい。
そんなこと1ミリも思って無いくせに。

「いいんだよ。お前は優しいな。あんな奴のことなんかほっとけ。」

「でも、片岡さんは悠の彼女でしょ?」

「はっ?ありえねー笑笑 違うから笑」

「えー、そうなんだ・・・。(黒笑)」

ありえないか・・・。

「じゃ、片岡さんよろしくね?(黒笑)」


「めんどくさ(ボソッ)」

「あっ?」

あれ、聞こえちゃった?
耳いいね笑

まぁいいや。
屋上に行こう。


そう思って、立とうとしたら、

「お前ムカつく。ちょっとは反省しろよ。」

やっぱり、悠は愛海の味方なんだ。

「なんで?やってもないのになんで反省しなきゃいけないの?」


「反省してくれないんだ・・・。酷い。」


「意味わかんない。何もしてないじゃん!!」

「悠、怖い。助けて・・・。(黒笑)」

ほら、今笑ってるじゃん。
皆、見えないの?
皆、愛海に騙されてるんだよ?

「マジお前何なの?」

「人間(ボソッ)」

「チッ。お前キエロ。」


ズキン・・・

なんで?なんでこんなに心が痛いの?

私が悠のこと好きだから?

わからないよ・・・。




すると・・・。

ガラッ。

シーン。

「えっ?!なにあのイケメン!!」

「えっ?誰?!」

後ろを見てみると、そこには萩平がいた・・・。

「しゅう・・・へい・・・。」

「よぉ。屋上行くぞ。」

そう言って、腕をつかまれた。

ザワッ

「ねぇ、あなた、知らないの?その子最低な子なんだよ?友達のこといじめたんだよ?一緒にいてって頼まれたの?(黒笑)」

「あっ、もしかして、片岡さん体でたぶらかしたの?笑笑」

「キッモー爆笑」

・・・・・・

そんなことしてない。
私は悔しくて唇を噛み締めた。

「あっ?だから何?最低なのはお前らだろ。コイツは、いじめなんてしてねーよ。コイツと一緒にいるのは、大事な仲間だからだよ。しかも、コイツにたぶらかされてねーし。」

萩平・・・。

「行くぞ。」

「うん。」


ガチャ。

「あれ?今日茜音たち来ないの?」

「あぁ。遅れて来るって言ってたぞ。」

「そっか。」

「なぁ、無理に笑うなよ。」

「えっ・・・?」

「泣きたい時は泣けばいい。そして、なんかあった時は俺を呼べ。お前は俺が守る。」


「萩平・・・。ありがとう。」

「礼なんていらねーよ。」

萩平は優しいな・・・。

「ほら、俺の腕の中で思う存分泣け。今日は特別に無料で貸してやる。」

「ふふっ笑ありがとう笑」



そして、私は泣いた後深い眠りについた。