大輝のために一生懸命考えて選んだ本命チョコ。
白いレースのリボンを解いて、ライトブルーの包装紙を剥がした。そっと箱を開けたら、整然と並んだ四角い生チョコが顔を出した。
これは全部私の気持ち。根こそぎ食べてこの世から消し去ってやる。そうして、大輝を好きだなんていう気持ちも、永遠に闇に葬ってやるのだ。
いざ食べようと付属のフォークで生チョコを突き刺したときだ。
「なにひとりでうまそうなの食おうとしてんだよ」
戸口の方から大輝の声が聞こえてきて、文字通り飛び上がらんばかりに驚いた。帰ったと思ってたのに。
「な、なんで!?」
大輝が戸柱にもたれたまま言う。
「有純が残ってるから、どうしたのかなって思ったんだよ。そうしたらチョコなんか食おうとしてるし。まあ、有純のことだから、バレンタインデー翌日の半額セールとかで買ってきたんだろうな」
「そんなわけないでしょ」
「じゃあ、本命にあげようとして受け取ってもらえなかったとか?」
大輝が体を起こして近づいてきて、私はぷいっとそっぽを向く。
白いレースのリボンを解いて、ライトブルーの包装紙を剥がした。そっと箱を開けたら、整然と並んだ四角い生チョコが顔を出した。
これは全部私の気持ち。根こそぎ食べてこの世から消し去ってやる。そうして、大輝を好きだなんていう気持ちも、永遠に闇に葬ってやるのだ。
いざ食べようと付属のフォークで生チョコを突き刺したときだ。
「なにひとりでうまそうなの食おうとしてんだよ」
戸口の方から大輝の声が聞こえてきて、文字通り飛び上がらんばかりに驚いた。帰ったと思ってたのに。
「な、なんで!?」
大輝が戸柱にもたれたまま言う。
「有純が残ってるから、どうしたのかなって思ったんだよ。そうしたらチョコなんか食おうとしてるし。まあ、有純のことだから、バレンタインデー翌日の半額セールとかで買ってきたんだろうな」
「そんなわけないでしょ」
「じゃあ、本命にあげようとして受け取ってもらえなかったとか?」
大輝が体を起こして近づいてきて、私はぷいっとそっぽを向く。