わたしは彼女に聞いた。
「連絡先教えてって言ってたけど
どーする?」
彼女は少し考える素振りを見せたけど、
すぐにOKを出して、わたしに聞いた。
「彼ってどんな人?
あたし、名前と顔は知ってるくらいだけど。」
そんなに知らないかって彼女は笑ったけど、
知ってるよって言いたくなった。
「優しくて、話が面白い人だよ。」
魅力を全部教えたくなくて、
簡単に答えた。
「わたし、彼のこと少し気になってる。」
彼本人に伝わるわけもないのに、
彼女に言うのもなんか恥ずかしくて、
好きとははっきり言えなかった。
「あ、そうなの?
じゃあ、ちょっと話してみるくらいにするね。」
わたしの気持ちを聞いて、
彼女はそう言ってくれて。
よかったって安心したんだ。