彼と彼女の物語。





SHRが終わって、
掃除当番が掃除を始めようとしてるな。
早く帰ろーって言ってる人がいるな。


そんな、放課後特有の
少しざわざわした廊下で。
そんなタイミングだったな。

彼女に言われたのは。


「え、そうなんだ!」

すぐだったのか、
少し時間が経ってたのか
分からないけど、わたしはそう言っていた。

あれ、普通だったら、おめでとうって
言うんだっけ。

でも、そんな雰囲気じゃなかったし、
そんな気分じゃなかった。

「あたし、彼のこと嫌いじゃなかったから
断れなかった。」

それを聞いた時に、前に彼女とした
恋バナを思い出していた。

『嫌いな人じゃなかったら、
断らない方がよくない?
付き合ってみたら
好きになるかもしれないじゃん。』

彼女はそう言ってたっけ。
《だって、もったいないよ》って。

そういうもんかーって思ったっけ。