執事〈♀〉は狼たちに恋をする




え、今呼ばれた?


呼ばれた...よね?


私は大きく1回深呼吸をして、舞台へと踏み出した。





私の姿が見えると、おぉと変な歓声があがる。


それはどういう意味の歓声なんだろうか。


大勢に見られているという緊張から、身体がギクシャクする。


左右同じ足が出たりしてないよね。


拓海くんのところにたどり着くまで、何分もかかった気がした。