執事〈♀〉は狼たちに恋をする




_____ついに、1分前。


私の心臓は、もう破裂寸前だ。


胸に手を当てなくても、鼓動が伝わってくるほどに。


すると、そんな私の様子を見てか、突然拓海くんが手を握ってきた。


ビックリしてさらに心臓が飛び出す。


「たっ拓海くん ? ? 」


「こうやってさ、手に人って書くと...」


『人』と私の手のひらをなぞる拓海くん。




「で、それを飲み込むと、緊張がなくなるんだぜ ! 」