執事〈♀〉は狼たちに恋をする




「た・く・み・く~ん ! ! お待たせしましたぁ~ ! ! 」


玄関で待っている拓海くんの後ろ姿。


私は飛び付きそうな勢いで駆け寄った。




「おっ、やっと終わったか。」


そう言いながら拓海くんは振り返って、私を見る。


瞬間、目を見開いて。


まるで、すごいものを見たかのような驚きの顔をした。




「そういえばお前、女だったな。」