「えええっ! そ、それって、えっと、僕に?」
「そなたに、ではないが。屋敷に穢れを送り込めばいいらしい」
そう言って、腰に挟んでいた小刀を取る。
「わーっ! ちょ、ちょっと待って! えっと、あの、鬼を呼ぶってこと? そ、それは勘弁して!」
慌てて章親が、惟道の手を押さえる。
「あのさ。あの、ちょっと話、出来るかな」
何となく蘆屋屋敷に出向くのは、もう御免被りたいが、そう思っていたところに、向こうから来てくれたのだ。
掴んだ手の感じからしても、やはり惟道からは、鬼のような邪気は感じない。
何もしなければ、惟道自身は無害だろう。
「話なら、昨日したと思うが」
「いやっ! まだ聞きたいことがあるんだ。とりあえず、屋敷に来てくれないかな」
「……俺を屋敷に入れていいのか」
少し意外そうに言った惟道に、章親は一瞬止まった。
だが話を聞くなら、いっそのこと屋敷に来て貰ったほうがいい。
守道も吉平もいるし、何とかなろう。
「大丈夫だと思う。でもとりあえず、鬼を呼ばれると話も出来ないから、それはやめておいてくれるかな」
主である道仙の命令であるなら、章親の要望など聞き入れられないかと思ったが、惟道はあっさりと小刀を降ろした。
ほっと息をつき、章親は惟道を伴って屋敷の門を潜った。
「そなたに、ではないが。屋敷に穢れを送り込めばいいらしい」
そう言って、腰に挟んでいた小刀を取る。
「わーっ! ちょ、ちょっと待って! えっと、あの、鬼を呼ぶってこと? そ、それは勘弁して!」
慌てて章親が、惟道の手を押さえる。
「あのさ。あの、ちょっと話、出来るかな」
何となく蘆屋屋敷に出向くのは、もう御免被りたいが、そう思っていたところに、向こうから来てくれたのだ。
掴んだ手の感じからしても、やはり惟道からは、鬼のような邪気は感じない。
何もしなければ、惟道自身は無害だろう。
「話なら、昨日したと思うが」
「いやっ! まだ聞きたいことがあるんだ。とりあえず、屋敷に来てくれないかな」
「……俺を屋敷に入れていいのか」
少し意外そうに言った惟道に、章親は一瞬止まった。
だが話を聞くなら、いっそのこと屋敷に来て貰ったほうがいい。
守道も吉平もいるし、何とかなろう。
「大丈夫だと思う。でもとりあえず、鬼を呼ばれると話も出来ないから、それはやめておいてくれるかな」
主である道仙の命令であるなら、章親の要望など聞き入れられないかと思ったが、惟道はあっさりと小刀を降ろした。
ほっと息をつき、章親は惟道を伴って屋敷の門を潜った。


