「ねぇ、」

まだ担任の先生が来ないうちに、咲希が後ろを向いて話しかけてきた。

「本当にイケメンの男子だったらどうしようね？ るな超可愛いし、くっつくべき！恋したいって言ってたじゃん！」

「えっ、と？全部にツッコミいれたいんだけど？まず、私は可愛くない、くっつかない、今は恋しなくても楽しい！」

「あのね……るなはもう少し自分の容姿がとても素敵な事に気がついたほうがいいって、何度も……」

可愛いと、よく、言われる。
けどそれは女子高校生が使う口癖であって、
私は飛び抜けて可愛くもない。
まぁ、自分で言うのもなんだけど、
すごいブスというわけでなはい……かな。

とにかく、私は「可愛い」と言われた後に「あなたの方が可愛いよ」と言うのは飽きた。

だから、少し面倒になって彼女の言葉を遮る。