彼のキスで魔法少女になりました⁉︎

グッと、翔太の胸を押す。

密着したままではあったものの、
彼はキスをやめた。


「……意味わかんない」


誰かとキスをすることは初めてではなかった。

高校1年生の春から秋、彼氏がいた。
その時、ファーストキスを経験した。

無理やりではなかった。

けれど、今のは何だ?
女の子を襲っているのと同じようなもの。


良い気持ちはしない。

かっこよくなった元幼馴染が帰ってきて、
嬉しくなったのは気のせいだ。

そう、気のせい。


壁に私をおさえつけたままの、翔太の手首を掴んだ。

力をいれても、なかなか動かない。
私よりずっと、筋肉がついたんだ。