彼のキスで魔法少女になりました⁉︎

廊下の端、階段の影。

密室空間ではないけれど人からはみえにくい。

私たちが話をするのに最適な場所だろう。

よくわかってるじゃん。心の中で呟く。

「えっと……久しぶり」

なかなか翔太が話し始めないので、こちらから声をかけた。

「それはさっき聞いた」

あぁ、変わっていない。
可愛げがないな。

「じゃあ何を話せっていうのよ」

「お前さ、」

「ん?」


「綺麗になったよな」


……んん??

状況をのみこむのは、得意。
得意な、はず。