「焼きそば3つ!生ビール追加で!」


雫が大きな声で叫ぶ。


「はーい!」


私はそれに答えて、大急ぎで焼きそばを作る。

もうすっかり焼きそばは、私の得意料理。


空も大急ぎで、生ビールを準備。


海斗は、今日もラーメン完売を目指している。



海斗と空の関係は、また仲の良い兄弟に戻った。

それを俊兄が誰よりも喜んでいたっけ。


俊兄が『海空コンビ!』と叫ぶと、海斗はぶっきらぼうに笑った。

空は、もちろん相変わらずの王子スマイルで。


海空コンビ復活に、私も雫も喜んだ。

1番嬉しく感じていたのは、イジワル王子と白馬の王子、本人たちだったのかもしれない。


1日1日を大切に過ごした。

でも、あっという間に今日が終わり、明日が来る。


いつかは必ず、今日になってしまう。

4人の別れは必ず、やって来る。



4人の絆が強くなる一方で、4人それぞれが、別れの時を感じていた。