運命の恋、なんて。

辛い恋を経て、もう恋愛なんてしたくないって思った。



あんなに傷つくなら、出会いたくなかったとさえ思った。



けど、あの出会いがあったから、人を大切に思う気持ちを知ることができた。



確かに、キラキラした素敵な時間もあった。



いい部分だけを吸収して、また次の恋に生かす。



自分にとって、最高の相手に出会うのは簡単なことじゃない。



ただの友達だって思っていた相手が、運命の人だったりすることも、あるんだよね…。



「俺、学祭のあのときから…多分、胡桃ちゃんのこと好きだったのかも」



カフェでサンドイッチを食べながら、ヤスくんがそんなことを言う。



「やめてよ~、何年前の話!?」



「あのとき、告白してたら…俺ら、どうなってたかな」



「修羅場じゃない?友達の彼女を取ったって」



「や~、どうかな。やっぱ、俺らは今出会う運命だったんだよな。八雲を踏み台にした、それだけで十分復讐は果たせてる気がするけど?」



口の端に、サンドイッチのツナついてますけどー。



全然、説得力ない。



「ヤスくんって、子供みたい」



「はぁっ!?人が真剣に話してんのに、なんだよ」



「ふふっ」