運命の恋、なんて。

「大丈夫?胡桃ちゃん」



ボーッとしていたみたいで、碓井くんが顔を覗き込んでくる。



ハッと我に返り、慌てて碓井くんの腕から離れた。



「大丈夫なわけないよ…八雲くん、なにも言ってくれなかった…」



「言えなかったんだろ。胡桃ちゃん、いい子だから」



いい子って言われても、全然嬉しくない。



嫌味にさえ、聞こえるよ。



「どうしよう…これから。あたし、八雲くんがいなくなったら、生きて行けない…」



大袈裟かもしれないけど。



あたしの人生の中で、確実に影響を及ぼした人だから。



そんなに簡単に、あたしも手放すわけにいかない。



ひどいことをされたのは、わかってる。



それでも…まだ、こんなに好きで、この想いをどこにぶつければいいのかわからない。