運命の恋、なんて。

メッセージがうまく受信できていなかったみたいで、送信時間が19時になってる。




これは…チャンスかも。




例え23時に帰ったとしても、怒られることはない。




お父さんは放任主義というか、あたしに無関心。




八雲くんのお父さんじゃないけど、あたしがいるのかいないのかそれすら気にしてない。




毎日帰りが遅いってのもあるけどね。




お兄ちゃんは、毎週金曜日は一人暮らしをしている彼女のウチに泊まることが多い。




男だからか、お兄ちゃんはお母さんになにも言われないんだ。




ゆっくり映画を見て、それから帰ることに決めた。




色々気にやんで損しちゃった。




映画が終わったらすぐに帰る準備をして、また明日朝一でここに来よう。




自分の中で、勝手にスケジューリング。




そして22時過ぎに、やっと映画が終わった。




「すげぇ良かった…あんな恋愛、してみたいな…」




え。




ボソッと呟いた八雲くんに、釘付け。




だってこの映画は、主人公が浮気して…お互い愛し合っているけれど、新しい彼女に翻弄されている間に、元カノが身を引くっていう内容だったから。




そして元カノと数年ぶりに再会し、愛していた過去を思い出すけれど…お互いなにも言わないまま通り過ぎる。




感動ストーリーとしてはありなのかもしれないけど…。




そういう恋愛がしたいって、どういうこと?