運命の恋、なんて。

どのぐらいの時間、キスしてたのかな…。




電話の音で、ビクッとする体。




「電話?でていーよ」




あたしのだ…。




慌てて体を離し、ポケットを探る。




表示画面に出ていたのは、お母さんの名前だった。




うわ…。




今は、出たくないかも。




「出ないの?」




八雲くんが不思議そうに見ている。




「お母さんから。きっと、帰る時間を聞いてくるんだと思う。メッセージ入れればいいのに…」




と思ったら、電話が切れた。




そして、既に3件のメッセージが時間差で入っていることに気づく。




“今日何時に帰るの?”




“夕方から出かける予定ができたから、夕ご飯作っておくわね。温めて食べて”




“今どこにいるの?何時に帰る?惣菜を買ってきた方がいい?それとも作っておいた方がいい?”




こだわりないし、夕飯なんてなんでもいいのに…。




ないならないで、ラーメンでも勝手に食べるよ。




そんなに急を要する内容?




自分の都合が解決するまで落ち着かないタイプの人だから、あたしが返事を返すまで何通も送ってくることが多々ある。




今日はもう我慢できなくて、電話がかかってきちゃったんだ…。