運命の恋、なんて。

「す…すごいね」




もう、そうしか言えない。




考えたこともなければ、そんな道があることすら知らなかった。





哲学を語るわけが、わかった気がした。





目の前のことばかりに負われ、塾で必死に勉強しているあたしは、八雲くんからしたらきっと意味のないことをしてるんだろうね。




なんだか、すごく虚しくなってきた。




「マニアック?」




あたしが黙っているのが、そうとられたとしたら訂正しなきゃ。




「そうじゃない。ホントにすごいな…って。将来のこと、全く考えたことないから…」




「そか。恵まれてる証拠じゃねーの?」




そうなのかな…。




うん、そうなのかも…。




熟も行かせてもらって、お小遣いも少ないけどバイトするほどお金がないわけじゃない。




色んな意味で、危機感がない。




裕福ではないにしろ、ぬくぬくと育ってきたのかもしれない。





「好きなモノがあるって…強みだよね。八雲くんの将来が楽しみだ~」




「マジでそう思ってる?」




「うん。イケメンだから、得だよね。熱帯魚が好きですって言っても、オタクって言われない」




「ていっても、学校ん中オタクだらけ。今日言ってたはるるんも、ああ見えて歴女だし。戦国時代語らせたら、右に出る者なし。

あと、スマホアプリのキャラが超イケメンっていつも騒いでる」




ええっ!!




それは意外すぎる。




「へぇ…」




女子校にも、スマホのイケメンゲームが好きな子はいるけどほんの一部。




青高は頭が良すぎて、その結果、極めちゃうのかな。