運命の恋、なんて。

「そうだとしても。みんなで会う分にはいいけど、ふたりで出かけたりしないようにね」




そんな言い方ってない。




もう、八雲くんと付き合ってるって言ってしまおうか。




「あのね、お母さん」




「色々な事件とかあるでしょう。胡桃が思ってる以上に、現実って本当に怖いのよ。なにが起きるかわからないから」




「まさか~!それに普通の高校生だよ?あたしと同じ学年で…」




「それでも。なにか起きてからでは遅いの。ああっ!!もうっ、焦げた!!まただわ、ほんっとにもう」




話の途中で、お母さんが鍋の確認をしている。




そして苛立たしそうに、鍋をシンクにドカッと置いた。




うちのお母さんは…よく、カボチャの煮つけを焦がすんだ。




そして、誰に怒るでもなくひとりでイライラしている。




今…まさに、それが起きてしまった。