運命の恋、なんて。

キョトンとしていると、八雲くんが照れくさそうに笑った。





「今日って日は、今しかなくて。今年の学祭は、今このときだけじゃん。一緒に過ごす、思い出を大切にしたい」




わぁ~…。




たまに思うときあったけど、八雲くんって…そういうの好きだよね。




こっちが恥ずかしくなるぐらいの言葉を、簡単に言ってしまう。




「ポエムみたいだね」




「うん、そーいうの好きなんだ。俺の尊敬する哲学者が何人かいて、その名言が今の俺を作ってる。胡桃ちゃんも、今度その本読む?」




てっ、哲学!?




「い、いやぁ…そうだね。機会があれば…」




「今、持ってる。カバンに入ってるから、取りに行こうか」




ええっ!?




「今はいいよ!また…今度貸してね?」




「遠慮すんなって」




いえ~、全然遠慮してません!




なんか、断りづらくなっちゃった。