運命の恋、なんて。

「お前なー、空気読め。胡桃ちゃんが、引いてる」



黒田先輩に思いっきりにらまれ、八雲くん撃沈。



あたし、顔に出して引いてるつもりないんだけど、顔に出てるのか。



それでも移動している途中に、気付けば自然とカップルで話すようになっていた。



ノンちゃんは、黒田先輩と。



ノンちゃんの友達はそれぞれ、ニット帽の男の子、スポーツマン風の男の子と。



そしてあたしは…八雲くんと。



「電車に乗って、どこに行くんですか?」



「さぁ…企画者の考えることは、俺にもわかんね」



企画者ってのは、黒田先輩のことだよね。



ノンちゃんとあたしは自転車を駅に置いたまま。



また、後で取りに戻らなきゃなんだけど。



今はそんなことより、八雲くんとの会話にドキドキしていた。