運命の恋、なんて。

「ったくもー、心配かけんな。知らない男についてくとか、ありえねぇ」




「ちちっ、違うよ!どこの家だったかわからなくなって…それで、あの人があたしを呼ぶから」




「マジか。駅前だし色んなやつがウロついてるからな~。わかんねーなら、連絡すればよかったのに」




そうなんだけど。




遅れてるし、少しは自分で頑張ろうと思ったの。




だけど自分の記憶力に頼るなんて、間違ってた。




「ごめんなさい…」




「謝ってすまねーの。ナンパされてんのかって焦った!俺のドキドキどーしてくれんの」




半分怒ってるかと思ったけど、そうじゃないみたい。




冗談っぽく笑うと、手を握ったまま、自分の胸にあたしの手をあてる。




「ナンパなんてされてないよ!されたとしても、あたしは八雲くんだけだし…」




自分で言って、恥ずかしくなった。