運命の恋、なんて。

駅の近くまで来たところで、八雲くんがあっと声をあげる。




「どうしたの?」




「胡桃ちゃん、自転車どした?」




「…ああっ!!!学校に忘れてきた!!!」




「アハハ!自転車忘れるかー?」




急いでたのもあって、すっかり忘れてたよ。




「バカだ~。全然気づかなかった」




「取りに戻ろ」




八雲くんは来た道を戻ろうとするけど、あたしは立ち止まったまま。




「やっぱりいい。明日は電車で来ようかな」




自転車を取りに帰るのに付き合わせるのも悪いし。




断っても、絶対についてきてくれそう。




「大丈夫?戻るの、俺は全然平気だけど」




「ホントにいいの。明日は…一緒に登校しようかな」