運命の恋、なんて。

思わず、ギュっと八雲くんの腕を握ってしまった。




八雲くんも、ハッとしてあたしが目覚めたのに気付く。




「あ、起きた?具合どう?」




電話中なのにも関わらず、あたしに声をかけてくる。




優しい笑みは、健在。




大好きな元カノとの会話中なのに、あたしに気を取られてていいの?




こんなイジワルなことするあたしも、ズルいよね…。




コクンと頷くと、ホッとした表情を見せる。




そして電話を口元に持ってきて、また電話し始めた。




「彼女起きた~、もう切るわ」




え。