運命の恋、なんて。

ハッキリと、言わなかっただけ。



体調が悪いって言えば、どこにいるのか突っ込んで聞かれそうだし、塾を休んだことを言えなかった。




だったら、なんのために電話したの?




自問自答するけど、自分でもよくわからない。




チラッと部屋の外に視線をやると、ドアの側に八雲くんが立っていた。




「中に入ってきて大丈夫だよ。どうしてそこにいるの?」



「おう。電話中だったから」




やっぱり!




「気、遣わせちゃって…」



「や、別に。誰、相手って男友達?」



「えええーっ!違うよ、お母さん!」



「そか」



そんな大した会話してないはずだけど、内容まで聞かれてないってことだよね。