運命の恋、なんて。

あたしの姿に気づいたノンちゃんの表情が、強ばった。



急いで駆け寄り、ノンちゃんの席の前に立つ。



「八雲くん…碓井くんにどういうつもりだったか、聞いてくれるって。

そんなひどい人じゃないし、安心していいって」



まさか百戦錬磨の超チャラ男なんて、ノンちゃんに言えない。



「そうなんだ…」



「今ね、もう授業始まるとこで。ちょっとしか話せなかったの。

また連絡くれるから」



嘘を…ついてしまった。



八雲くんは端から碓井くんに聞くつもりはないし、きっとこれからも聞いてくれないかも。



そこを飛んで、黒田先輩に話すって言ってたぐらいだし。



だけど今はこう言った方が、ノンちゃんの気がおさまるかと思って。



「うん…胡桃ありがと。少し元気でた」



よかった…。